下伊那農業高校
志賀高原ユネスコパーク環境学習プログラム 研修
志賀高原ユネスコパーク環境学習プログラム 研修
最初に「志賀高原ユネスコパーク環境学習プログラム」の講義を受け、その後外に出て、トレッキングを行いました。講義では、志賀高原のこと、飯田市のこと、長野県のこと、SDGsについてなどを聴きました。長野県は海なし県でもSDGs14「海の豊かさを守ろう」に関係があることを知りました。また、志賀高原のたくさんの魅力を知ることができた。山の雪解け水から作る食料はとても魅力的でした。長野県のすごいところは、山の自然だけでなく、そこに住む虫や植物、果物、そして気候のすばらしさだと学びました。
「外来種」はけっこう身近にあって、タンポポやネコも外来種だというのに驚きました。ペットや鑑賞用、家畜や食用として持ち込まれた例の他に、荷物に紛れ込んで入ってくる例もあることにも驚きました。そして、在来植物を守るために私たちができることは、①入れない②捨てない➂広げない、外に出さないことと学び、普段生活している中でも気を付けようと思いました。グループディスカッションでは様々な意見が出て、そこから自分たちも学校の授業で学んだことや体験したことからまとめることができ、有意義な時間にできました。志賀高原に増えた外来種が及ぼす生態系、人、農作物への影響が大きく、対策の費用も大きく、訪れる人が広めてはならないとのことです。
トレッキングでは約2.5km自然豊かなコースを約2時間歩きました。飯田にはいない珍しい植物や動物がいて、見ていて楽しかったです。志賀高原では蝶が何十種類も見られるそうで、実際にミヤマカラスアゲハやヒョウモンチョウやミヤロシセチョウなど普段見たことのないカラフルな蝶がたくさんいました。ヤナギランやカンコウモリなどの珍しい植物を目にしました。きはだと呼ばれる落葉の広葉樹は薬草の木と言われ、ミヤマカラスアゲハ蝶の幼虫が食べるそうです。森の奥に進むとカラ松という落葉の針葉樹があり、だいぶ景色が違いました。カラ松は秋になると黄色くなるそうです。「信濃の国」のモチーフになったと言われている、シナノキは今まで見た中でも一番大きな木でびっくりしました。この一の瀬のシナノキは長野県の天然記念物に認定されており、樹齢800年長い月日を生きてきたことに感銘を受けました。自然環境を守ることの重要性を感じました。周辺の狩猟禁止区域は熊が一番出やすいそうで、途中熊避けの道具をカンカンと鳴らしました。帰り道にトンボをたくさん見ました。ミヤマアカネというトンボは50匹に一匹透明な羽根が茶色くなっているそうで、次回は見つけたいです。
2日目は、染物体験をしました。染物体験では、植物からできた染料でタオルを染めました。初めて染物をやったけれど、きれいに染めることができていたのでうれしかったです。不規則な柄ができ、みんな、個性的にできていて良かったです。捨ててしまうようなものも上手く活用していくのが大切だと思いました。自然の恵みをそのまま捨ててしまうのではなく、他のものに活用することはとても大切だと思いました。
グループディスカッションでは、「飯田市の森林と農家を守る」というテーマで課題や対策を考えました。今の現状と自分たちができることをより具体的に考えることができました。下農で学んだことを多くの人に知ってもらう手段がたくさんあり、発表の時には、自分たちがまとめたことをグループで協力して伝えることができて良かったです。自分たちでもできることがたくさんあると思うので、少しずつでもやっていけたらと思いました。4月の飯田市松川入りと今回の志賀高原から学んだことを参考に、「飯田市の水資源を守るためには」ということも話し合いました。
お昼は、サバイバル・クッキング体験でeco飯盒炊飯とカレー作りをしました。「どれだけ資源を使わずにできるか」を考えました。少ない資源を使って調理するのは大変だったけれど、おいしいご飯とカレーができてうれしかったです。標高が高いとお湯がいつもより早く沸騰するので、野菜を小さく切ったり、ご飯の水分量を多くするなどの工夫が必要だということが分かりました。薪をたくさん使わないようにしながら火を絶やさないようにするのがとても難しかったです。自分たちで作ったのを食べてみたら、ごはんはちょっと固めで、カレーのルウが溶けていなかったりしたので、以外と標高が違うだけで変化が色々あるということがわかりました。災害時に作る際には、今回の反省を踏まえて作ることができるようにしたいと思いました。